コーチングの成果ご報告①

liscoach


大切な友人に、コーチングについての感想をいただきました。

昨年の6月に、体験セッションを受けていただいてからのご縁で
彼にコミットする機会が増え、それから個人的な話をぽつぽつを聞かせていただくようになりました。

セッションではしっかりコーチに変身しているつもりで気も張っているのですが、彼は友人でもあるので、気がむくままに思いついたことを喋っていて、「わたし、そんなこと言ったんだ?」ということもしばしば。笑

ですが、友人の努力が素敵な結果につながっているので、ここでシェアさせていただきます。


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ある事業を営んでいる経営者の男性です。

彼はとても穏やかな性格で、人一倍優しく、人に対しての気遣いができる方。
その反面、人から騙されたり、意図せず搾取されたりということもしばしばあるように見受けられました。
過去の経験から、怒りを出すことを禁じているようにも感じられていました。

わたしが伝えたのは大きく下記の3点(のよう)です。


①自分を他者よりも優先する
②怒りの重要性
③経営者の世界観について


これらを意識し始めてから、ずいぶんと彼自身に変化が起きたようでした。
①〜③に現れる事象を、一般論を交えて、ひとつずつ説明してみます。


①自分を他者よりも優先する

できる人にとっては当たり前のことなのですが、境界線の曖昧さと、共感しやすい性質が組み合わさることで、自分と他者が同化してしまい、うまく自分を認識・優先できなくなることがあります。(わたし自身もこのような傾向を持っています)
これを改善するには、まず、自分という人格の輪郭をはっきりと意識にあげることが大切で、継続的なトレーニングが必要になります。

一般的に、下記のような傾向がある人が多いと思います
・自分のためにお金や時間を使うことが苦手である。
・人といる時は無自覚で、一人になってしばらくしてから、心や体の痛みに気づくことがある。感情を自覚するのに数日のタイムラグがある。
・飛行機や映画館など、隣の人に声をかけるのが申し訳なくてトイレを我慢してしまう
・洋服などを店員に勧められるまま買ってしまいがちで、あとで後悔することがある。
・自分の感情よりも相手の感情に先に同化してしまう。(食べたいもの・行きたい場所など)


②怒りの重要性

・怒りという感情がない(と思っている)、怒りを感じることが苦手である
・過去、怒りを表出したことで、大きく後悔したことがある
・怒っている人が苦手。自分のせいで相手が怒っているのではないかと思う。
(境界線の曖昧さ)

怒りに対して漠然と「よくないもの」「人を傷つけるもの」というイメージを抱いている人は多いのではないでしょうか。
怒鳴る、喧嘩する、争う、、ネガティブなイメージは数多くありますが、本来の怒りは「自分や自分の大切なものを守る」ためのエネルギーです。

怒りが健全に表現できない人は、自分を守る防具がないのと同じです。
そうすると必然的に、舐められやすくなります。
その人が保持する関係性や事象(パートナーや家族や組織、モノやサービス)も同じように軽んじられやすくなります。
大切なものを守るためにも、健全な怒りは必要なのです。

日本人は周囲との和を大切にするので、個人の感情を人前で表すことをあまり良しとしていません。
特に女性の怒りは長い間「生意気」とされてきたため、歴史的に抑圧傾向にあります。表出できないまま何十年も怒りを持ち続けると「恨み」「憎しみ」と経過を辿り、最後には「諦め(心の死)」になります。
そうすると改善は難しくなるので、感情はその時にきちんと認識して処理するようにしましょう。必ずしも相手にぶつけるだけが方法ではなく、ひとりドライブやひとりカラオケなど、こつこつ怒りを解放していくと楽になります(また書きますね)。


③経営者の世界観について

わたしはデザイナーとして多くの経営者の方と接してきましたが、強く確信していることは、「事業とは心の表れ」だということです。
経営者の価値観、メンタル、健康状態、育ってきた環境、人間関係、趣味に至るまで、経営者を取り巻くすべてが結晶として表出したモノが「事業」なのです。
事業規模が大きくなっていくと本来の意味での組織化が進みますが、中小規模の会社の場合はより顕著です。

経営者は、自分の心の状態が、経営状態に大きく影響してくるため
人一倍、自分の状態管理に気を配る必要があります。


そしてそういった性質を背負っている以上、経営者は、自分の描く理想に誠実に、独自性を磨いていくことが大切です。

例えばの話ですが
「ディズニーランド」が事業として輝いているのは、「ウォルト・ディズニー」の心の世界がビビッドに表現されているからです。
どんなに苦しくても「アンパンマン」を登場させた途端、ディズニーランドとしての輝きは失われてしまいます。





彼は、これらのことを素直に実行し続けたようでした。
数ヶ月後、会った時、明らかに何かが変化しているのを感じました。

以前よりも明るく、はっきりと言葉に出し、楽しそうに笑う姿を見て
「なんかちょっとキャラ変わった?」と伝えました。
彼は照れくさそうに「あまり言いたいことを制限しないようにしてる」と返してくれました。



それからさらに数ヶ月が経った昨日
さらに驚くべきエピソードを聞きました。

なんと、この春の事業で、おどろくべき数の案件を納品したということでした。
事業は伏せますが、500件近い案件、人1人に対して1日がかりの仕事です。

以前だったら、あまりの案件数に、断っていただろうとのことでした。
それでも今回はなぜか、「やってみよう!」と思えたそうです。


なんとか人手を確保するため、手当たり次第に、知り合いに声をかけてまわりました。
努力をしている人には、応援や味方も集まってくるものです。

なんと、気づけば四方から
「いま大変らしいじゃん、なにか手伝おうか?」
「社長が頑張るなら、俺も頑張りますよ!」と声がかかり、
見事にすべて納品完了したのだということでした。
売り上げもすごかったようです。


すべて振りかえってみると、
しっかりと自分を見つめ直し、素直に行動を変えることができる彼の才能に、わたしはむしろ、感動してしまいました。

はじめは短所だと思えていた部分が強みに変化していたり
自然と応援が集まる彼の人柄のすばらしさ
これまで築いてきたチームワークの厚み
積み上げてきた周囲からの信頼など

わたしのほうが経営の本質を学ばせていただいたような、そんな驚きとワクワクがたくさん詰まったエピソードでした。


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いかがでしたか?

コーチング体験、受け付けております。
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怒りを出すってすごく体にいいんですよ。
それでは今日も、元気に☀️

書いた人
古戎千夏<br><small>(こえび先生)</small>
古戎千夏
(こえび先生)
「おひさまコーチング」主催
古戎千夏(こえびす ちなつ)
1984年夏生まれ。
グラフィックデザイナー歴20年/講師歴6年/ヒアリング・情報整理・思考整理のプロです。Webサイト設計・考案、商品や企業のブランディング提案まで、さまざまな形で世の中と関わって生きています。
2024年コーチとしての仕事をはじめました。2025年4月よりサイコセラピスト 棚田克彦氏の提案する「運命心理学」にて、家系の抱えるトラウマにアプローチする手法を学ぶ。
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